開発日記 2024-08-20
SAFE HAVN STUDIOのkypです。開発日記をお送りいたします。先にことわっておきますが、今回の記事は相当めちゃくちゃです。
SAEKOのHPが中国語に対応しました
SAEKO: Giantess Dating Simの公式ページの更新を行い、繁体字・簡体字の中国語に対応しました。翻訳はいつも通りflankoiさんにやっていただきました。お忙しい中ありがとうございます。
トレイラーや各言語のスクリーンショットなど、これまで微妙に古くなっていた箇所もあわせて更新しました。久々に冴子ちゃんの姿を見るとドキドキしますね。
その他の書ける進捗
ない!
......と言ってしまえば乱暴なのですが、本当に今回は無いです。お盆休みやちょっとした体調不良によって、普段より作業時間が減ってしまいました。そして、いまやっているメインの作業はシナリオの加筆や修正です。ある程度ビルドとしてのボリュームが出てきて、それを周りの人に遊んでもらい、いただいたフィードバックを受けてさらに修正していたりします。個人的にはひたすら前に進むより学びの多い過程で、書き手として考えたことや自覚できたことはあるんだけど、どれもシナリオの中核にガッツリ関わっている。なのでここでは書けません。非公開のメモとして残している文章はあるので、無事ゲームを公開したあとに公開できたらいいな......。
というわけで、今回はスクリーンショットも無ければ、ゲームに関する新しい情報もありません。頑張った。以上。終わり!とはいえ、裏側で色々進んでいることはあるし、9月には東京ゲームショウなどのイベントもあるので、次回あたりからまた書けることが増えてくるんじゃないかと思います。増えるはず。たぶん。おわり!
(以下の文章はおまけ的なやつです)
チラシの裏:書くことと楽しさについて
ここ数回の開発日記でちらりと触れてきたのですが、シナリオの執筆に予想以上の時間がかかっています。致命的なトラブルがあったとか、スランプに陥っているとかではなく、単に毎日想像より少ししか進んでいないだけ。幸い、誰かに無理やり急かされるようなことはないのですが、どうやればもっと早く書けるかな〜みたいなことで色々考えたり、悩んだりしていました。「生産性 向上」みたいなので調べたり。でも最近、意味がないことに気づきました。
とにかく、書くことを楽しくすべき。そうすれば、クオリティとかスピードは後からついてくる。
なんでかというと、書く作業は他の作業と比べて、机の前に座っていないときのひらめきで進むからです。特に、今やっているようなプロットを肉付けするような作業は、起点と終点は決まっていて、使える素材と制約も決まっています。大まかな字数とか、メタ的な意味合いとかも決まっていて、その中で、どうにか面白い出来事になるよう考えないといけません。これは、高難易度のパズルを解いているような感覚に近いです。
そして自分の場合、そういうひらめきは机の前に座ってても降ってきません。うんうん唸って考えたあと、ぼーっと家の中を散歩したり、ふと外に出た拍子にやっと答えが出る。というわけで、机に向かってないときですら、書くことについて考えてる必要があります。1日8時間頑張って椅子に座ったけど、それ以外はストレスで酒飲んでるみたいな生活はダメ。そのためには、何より書くことが楽しくなるようにする必要がある!
具体的にどうするのか。ここ最近思っているのは、自分は誰からも注目されない、内的な衝動を晴らすためだけの創作に一番慣れていたんだな、ということです。夜中に自分の部屋で黙々と書く。誰にも影響を及ぼさない。作品が完成したあと、出来が良ければいくつかコメントは来るけど、悪くてもせいぜい埋もれるだけ。それが分かっているからこそ、逆に客観的な出来とかは気にせず、今書きたいものを思うがままに書くことができる――。
SAEKOの開発は、私的な創作と言うにはさすがに規模が大きくなってきて、スケジュールやプロットがあったり、色々な部分でフィードバックをしてくれる人がいます。それは1つ1つ必要性のあることだし、無いほうがいいとは1ミリも思いません。ただ、文章を書いている瞬間には、やっぱり昔の創作のように、世界の残りの部分を遮断して(スティーブン・キングの教本でいう「ドアを閉じる」みたいな感覚)、自分のためだけに作っているという感覚に戻ろうとしています。そのほうが楽しいからです。
というわけで、最近やっていること:
- 世界の残りから自分を遮断する。Discordなどのステータスはオフライン表示にして、スマホも部屋の外に放り出します。SNSはLeachblockでブロックします。結局、今の時代インターネットを見ないのは無理なので、これは儀式的な側面が近いです。一連の儀式を執り行ったあと、自分は世界の残りの部分から切り離されている、というイメージを瞼の裏に浮かべます。最近は書き始める前に、「こんなんどうせ誰も読まねえよ」と呟いています。不思議と進みが良くなります。
- チームの連絡からも自分を遮断する。いま、自分はチームのメンバーに断りを入れて、定期的にやっていた音声通話も全て止めています。チーム開発しているということを忘れるためです。申し訳ないけど、これはかなり効果がありました。(ガン無視するとやばいので、テキストで定期的に連絡は入れるようにします)
- 「生産性向上」系のノウハウを全て放り出す。作業時間の計測もやめたし、作業用BGMも好きな音楽を流すようにしました。作業に集中してきたらブラウンノイズに切り替えることもあります。まるで趣味の時間みたいに、自分で前もったルールを作らないようにするのが大事かなと思っています。
なんか、思っていたよりやばい記事になってしまったかもしれない。でもまあ事実、ここに書いたことをやり始めてから進みは良くなってるし、何よりも楽しいです。もちろん、周りの人に制作中のビルドは見せてるし、それに対してのフィードバックを受けています。応援してもらえるのもうれしい!でも、結局のところ自分が書ける文章のタイプは限られているし、周りが期待する内容は少しずつ異なっています。フィードバックを受け取って、「ふ〜んこういう風に思う人もいるんだ〜」と透明なカプセル越しに覗いたあと、地面に埋めて先に進む必要があります。
以上!ほんとのほんとに終わり!